きっかけは、
とあるお父さん社員の気づきでした。
自分の子どもに自転車を買ってあげたところ、
思うように乗れず、「倒れちゃうんだもん」と
涙ながらに訴えてきたのです。
周りを見てみると、同じように自転車に乗れず
自転車が嫌いになってしまう子が...。

子どもの持つ好奇心はすさまじく、
「自転車に乗って走りたい!」
という欲求もその一つ。
それは、大事な大事な成長のきっかけです。

しかし、自転車が身体に合わないせいで、
その機会を逃してしまう子がたくさんいます。
子どもたちが潜在的に持っている力を
思う存分引き出して、楽しく成長できるような
そんな自転車が作りたい。
それは、おもちゃメーカーとして長年子どもを
見てきたPeopleの使命でもあります。

そして、私たちは本当の
「子どものための」自転車をつくりはじめました。

最初に注目したのは子どもたちの身体です。子どもと大人では、胴体と手足の比率が大きく異なります。それなのに、従来の子供用自転車は、大人用自転車のサイズを小さくしただけ。子どもの身体には合わず、乗りにくいのも当然でした。

つまり、子どもの身体で大人用と同じ設計の自転車に乗ると、「無理して自転車に合わせて」乗ることになってしまうのです。そこで People は、子どもの体を研究し、様々な試行錯誤を重ね、誰もがのびのびスイスイ乗れる自転車を実現しました。設計のポイントは、次のようになります。

自転車に乗るのが怖いと思う原因は、「地面に足がつかない」ことと、「ハンドルが遠くて前傾姿勢になってしまう」ことでした。ピープルは子どもの観察を重ね、それらの解消に必要な、ハンドル・サドル・ペダルの黄金のトライアングルがあることを見つけました。

しかし、既存の自転車をちょっと修正するだけでは黄金のトライアングルを実現することができません。 子どもたちの体にぴったりの自転車をつくるため、自転車をすべてバラバラにし、完全にゼロから設計し直すことにしました。

※ゼロから設計のポイントについて、詳しくは こちら をご覧ください。

こうして、既存の自転車の概念をなくしてゼロから自転車を作り直すことで、People じてんしゃは黄金のトライアングルを実現。子どもたちが無理なく乗れる、体にぴったりの設計で、思う存分「走りたい!」欲求に寄り添った自転車を作ることに成功しました。

もうひとつ、ピープルは自転車の設計に願いを込めました。自転車を、一緒に成長するパートナーとして大切にしてほしいという想いです。従来は3年程度で乗り換えになってしまう自転車ですが、ハンドルとサドルの設計を工夫して最長5年乗ることができるようになりました。

子どもたちが潜在的に持っている力を思う存分引き出して、楽しく成長できるような、そんな自転車が作りたい。その想い一筋でつくってきた自転車が、思い出の1ページを飾れるように願っています。

PeopleじてんしゃをつくっているPeopleは、「いたずら1歳やりたい放題」「ぽぽちゃん」などを開発している乳幼児玩具メーカーです。自転車づくりにも共通した、”共感を生む商品開発”について、こちらのページでご紹介しています。